
GMOとくとくBBは光回線のプロバイダーとしての歴史は古く、今でも低料金と高額なキャッシュバックで人気を集めているプロバイダーです。
最近はNTTドコモが提供するドコモ光の有力プロバイダーとしても人気を集めていますが、GMOとくとくBBには、一部の利用者や過去に申し込んだ人から嘘つきという悪評がでているのも事実の1つです。
GMOとくとくBBでは3万円前後のキャッシュバックするキャンペーンをほぼ恒常的に実施しています。キャッシュプレゼントの金額が3万円もあると、それを理由にプロバイダーを決めてもおかしくないぐらいで、悪評があるのもこのキャンペーンの副作用です。どちらにしてもGMOとくとくBBはドコモ光のプロバイダーとして最有力ですし、おすすめできるプロバイダーの1つなのですが、これから何年も利用することになるので、デメリットや悪評みたいなものも理解しておくことも重要です。
では、なぜ、ドコモ光のタイプA(※)のプロバイダーであるGMOとくとくBBのドコモ光が嘘つきと言われたりしているのか、過去の不祥事も含めて調査してみました。
※ドコモ光にはタイプA・B・Cの3つのプロバイダーがあります。タイプAはタイプBより月額200円安く利用でき、ネットワーク・通信的にも大差がないのでタイプAのプロバイダを選ぶことで問題はありません。GMOとくとくBBはタイプAに属していますので、マンションで月額4000円、戸建てで月額5200円でドコモ光を開通させることができるプロバイダーです。タイプCは三重県の一部のエリアだけで利用できるタイプなので大半の人には関係ありません。(2020年3月現在)
ドコモの携帯電話を利用している人であれば、自宅のネット回線を携帯電話の料金とセット割できるドコモ光への乗り換えや引っ越し時の回線にドコモ光を選びたくなるわけですが、ドコモ光の利用料金はプロバイダー毎に違うわけではありません。厳密にはタイプA・タイプBなどのタイプごとでかわりますが、同じタイプAのプロバイダーを利用するのであれば月額料金は共通です。(マンションで月額4000円、戸建てで月額5200円)
GMOとくとくBB(ドコモ光)の特徴
特徴1は、先ほど説明した「タイプA」のプロバイダであれば共通です。タイプBに属するプロバイダーよりは安くドコモ光が利用できることを示しています。
特徴2のポイントは「GMOとくとくBB」が「IPV6 IPOE」という接続方式を採用しているという点です。専門的な説明は省きますが、従来のフラッツ光は「PPPoE」と呼ばれる規格の接続方式を採用しています。
この接続方式では、多くの人がインターネットに接続する時間帯などにアクセスが集中すると速度が遅くなる問題がありました。この問題を解決したのが新しい接続方式である「IPV6 IPOE」で、ドコモ光のプロバイダー選びの時にはこの接続方式を採用しているプロバイダーかどうかが重要なポイントです。(通信の快適さが変わってきます)
ちなみに、この接続方式に対応するルーターを準備する必要があり、GMOとくとくBBでは対応するルーターを無料でレンタルしてくれるので万全です。IPv6プラスに対応しているルーターはハイエンド機器を購入しなければならないので、ルーターの無料レンタルはかなりお得です。
ここで注意して欲しいことが1つ。「特徴3」の右下に「ご利用希望の場合、お申込みが必要です」と書いてあります。つまり、GMOとくとくBBに申し込んだだけではこのルーターは郵送されてきません。別途の申込が必要になるので注意しましょう。別途申込が必要なことに気づかずにいた人が、いつになってもルーターが届かないのでルーター無料レンタルが嘘という悪評につながっているようです。必ず、別途申込を行うようにしましょう。(別途申込しないといつになってもGMOからレンタルルーターは送られてきません)
通信速度の実績値を公開
GMOとくとくBBの良い点に「通信速度の実績」をWEBで公表しているという点があります。例えば、2017年2月~8月の通信速度の全国平均は以下のようになっています。上り・下り共に十分過ぎる平均速度が出ていることがわかります。そもそもフレッツ光やCATVからドコモ光に変えた人の中には”今までより遅くなった”という人も一定にいるのが嘘のようです。これはGMOとくとくBBが「IPV6 IPOE」を採用している効果の表れです。
ここでも注意しなければならないことがあります。これがわかっていないとあなたもGMOを嘘つきだと思ってしまうかもしれません。まず、これは「2889件のサンプルチェックだということ」、「Wi-Fiではなく有線LANに限定されていること」、「そもそも平均値だということ」の3つは少なくとも理解しておくようにしましょう。
十分過ぎる通信速度の実績ですが、当然この通信速度よりも遅くなる可能性はありますし、自宅内で無線(Wi-Fi)で接続している場合、そのWi-Fiルーターの性能にもよりますがどうしても有線LANよりは速度は遅くなってしまいます。(そもそも平均なので、有線LANだとしてもと半分の人はこの速度よりも遅くなる可能性があるわけですが)
ここまで明確に通信速度の実績を公開しているプロバイダーは他にはありません。GMOの通信速度への自信の表れと言えるわけですが、逆に突っ込みどころが増えるので嘘つきと言う評判が増える理由にもなっているようです。
消費者庁に不当表示で処分を受けた
GMOとくとくBBは、2017年3月に消費者庁から不当表示で処分されています。処分された理由と内容については、当時、次のように報道されています。
2年以上前のことなので今更取り上げる必要もないとは思いますが、悪いことこそ知っておいた方が良いので紹介しておきたいと思います。
<不当表示と判断された内容>
月額料金について「今なら無料」との宣伝を半年続けたのは景品表示法違反(有利誤認)に当たる
「無料なのは事実」だったものの、1か月間だけのキャンペーンを「今なら」と言いながら半年間続けていたことを問題とされて処分を受けたようです。つまり、1か月限定のキャンペーンを6か月続けたということですね。対象となったのはドコモ光ではなく「GMOとくとくBB イー・アクセスADSL」とのこと。
さすがに「無料」なのは嘘ではなかったようですが、「今なら」が嘘だったということですね。キャンペーン期間を延ばす可能性がある場合は、最初から消費者に知らせる表示が必要だと消費者庁に厳しいお叱りを受けたことが想像できます。
この報道がGMOトクトクBBが嘘つき・不当表示をしているという評判に繋がっていることは否定できなそうですね。(むしろ、これが一番の原因ではないでしょうか。)
不当表示は確かに褒められたことではありませんが、GMOのドコモ光のサービス内容(通信速度・料金・サービス)が優れていることを否定するものではなさそうなので安心しました。
まとめ
GMOトクトクBB(ドコモ光)は、各種光回線の比較サイトでも高い評価を得ていますし、実際に「料金」「速度」「サービス」を見てもドコモ光の最有力プロバイダーの実力を示す内容になっています。一方で、悪評も散見されているのも事実ですので、悪い評判になっている理由も少し調査してみました。これらの経緯も理解していれば、安心してGMOとくとくBBに申し込めるのではないかなと思います。
ドコモユーザであれば、料金の安さから必ず利用を検討しておきたいドコモ光、その中でも「料金」「速度」「サービス」の面で優れているGMOトクトクBBのドコモ光は、悪い評判はありつつも、非常に有力な選択肢でであることに違いはなさそうでした。