1円や9,980円といった格安スマホのセール価格は、ほとんどが他社から番号ごと乗り換えて、回線と同時に端末を買う人向けの値段です。端末だけを買う場合、同じ機種でもセール価格にはなりません。
2026年10月29日に4社の公式ページを確認しました。端末だけを買える会社は多い一方、大きな値引きは乗り換え(MNP)とセットが条件でした。セールを見るときは、端末だけで買えるか、値引きの条件は何か、実質価格に何が含まれるかの順に確かめてください。
大きな値引きは乗り換えと同時に買う場合だけ
IIJmioのスマホ大特価セールの期間は、2026年6月9日〜11月4日21時59分です。ギガプランの音声SIMを他社からのMNPで申し込み、対象の端末を同時に買う人が対象になります。新しい電話番号での契約は対象外で、適用は1人1台までです。2026年10月1日からの価格表では、OPPO Reno11 Aがのりかえ価格で一括9,980円です。
IIJmioのよくある質問には、端末のみの申し込みでは適用されないと書かれています。過去12か月以内に同じような割引を受けた人も対象外です。
楽天モバイルの特価キャンペーンも、Rakuten最強プランをMNPで申し込み、対象の製品を同時に買う人が対象です。公式ページには、製品のみの購入では適用されないこと、同じ日でも回線と製品を別々に買うと値引きされないことが書かれています。
2026年10月16日時点のページでは、Galaxy A25 5Gの製品価格は22,001円です。MNPと同時に買うと22,000円引きで1円になります。端末だけを買う人には、この22,000円の値引きは付きません。
端末だけ買えるかどうかを4社で確かめた
セール価格にならなくても、端末だけを買えるかどうかは別の話です。2026年10月29日に、4社の公式ページとよくある質問で、端末だけの購入と値引きの条件を確認しました。
| 会社 | 端末だけの購入 | セール・大きな値引きの条件 |
|---|---|---|
| IIJmio | 回線契約がなくても購入できる(2022年8月1日から)。支払いは一括のみ | MNPで音声SIMと同時に申し込む。1契約者1台まで |
| 楽天モバイル | よくある質問に製品のみの申し込み手順があり、楽天IDで申し込む | MNPでRakuten最強プランと同時に購入する。1人1点まで |
| UQ mobile | Pixel 10aの購入画面の契約の種類は、MNP・新規・番号移行・機種変更の4つ | オンラインショップおトク割は新規かMNPで、対象プランと増量オプションⅡへの加入が条件 |
| イオンモバイル | 店舗か公式ホームページで購入できる。公式ホームページではイオンモバイルIDが必要 | 今回は確認していない |
IIJmioで端末だけを買う場合、24回払いは選べず一括払いになります。分割で買いたい人は、回線の契約とセットになる点に注意してください。
実質価格は端末を返す前提の値段
セールの広告には、実質負担額として極端に安い金額が書かれていることがあります。これは多くの場合、端末を一定の時期に返すことで残りの支払いがなくなる仕組みを使った値段です。
UQ mobileオンラインショップのPixel 10a(128GB)を例に、2026年10月29日時点の画面の数字で当編集部が計算しました。条件は、他社から乗り換え、スマホトクするプログラム(24回払い)を使う場合です。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 機種代金 | 89,800円 |
| オンラインショップおトク割 | 最大44,000円引き |
| 割引後の機種代金 | 45,800円 |
| 月々の支払い | 初回3円、2回目以降2円×22回 |
| 最終回(24回目) | 45,753円 |
| 13〜25か月目に端末を返した場合の支払い | 47円 |
| 返さずに使い続けた場合の支払い | 45,800円 |
47円になるのは、13〜25か月目に端末を返して最終回の45,753円が免除された場合です。返さずに使い続けると、最終回の分は24回に分けて払い続けます。
割引の条件になっている増量オプションⅡは月550円で、適用された月から最大7か月は無料です。7か月無料になったうえで24か月付けたままにすると、残り17か月で9,350円かかります。端末と合わせた支払いは9,397円です。オプションを外せる時期の条件は確認していないため、付けたままの場合で計算しています。
返すときに端末が壊れていて回収の条件を満たさないと、最大22,000円を払う場合があります。商品の購入には事務手数料も別にかかります。
値引きの上限は法律の規則で決まっている
回線の契約とセットで端末を値引きする金額には、電気通信事業法の規則で上限があります。総務省の改正の概要(2023年11月)によると、上限は原則4万円で、2023年12月27日から適用されています。
対照価格が4万円を超え8万円以下の端末は対照価格の50%、4万円以下の端末は2万円が上限です。機種変更のときの端末の値引きも、回線とセットで売る場合はこの上限に含まれます。
上限があるため、高い機種ほど値引き後もある程度の金額が残ります。それでも実質価格が極端に安くなるのは、上の例のように返却で残りの支払いがなくなる仕組みを組み合わせているからです。
セールで買う前に総支払額で比べる
セールの値段だけで決めず、端末を使う期間と回線の料金を合わせた総支払額で比べてください。先に確認したいのは、その端末を何年使うつもりかです。
- 端末を何か月使うかを決める。2年で返すなら返却前提の価格、長く使うなら割引後の機種代金で比べる
- 乗り換え先の回線の月額に、使う月数を掛ける
- 値引きの条件になっている有料オプションの料金を足す
- 端末だけを別で買い、今の回線のまま使う場合と比べる
今の回線の料金に満足しているなら、セールのために乗り換えると、月額や解約の費用で値引き分が消えることがあります。番号を移すときにかかる費用はMNPの仕組みと1年以内の解約費用の記事で解説しています。
当編集部が確認したところ、次のような体験談がありました。
- 家電量販店では本体の値段が高めで、回線の契約による割引でようやく公式と同じ値段になり、初月だけ有料のプランを付ける条件もあったため、公式サイトで本体だけ買うほうが得ではないかと迷ったという声
店頭でも公式サイトでも、割引の条件に付いてくるオプションや契約を外した金額で比べると、違いがはっきりします。乗り換えで受け取る特典の条件の見方はキャンペーンの「最大◯円」の読み方を、各社の乗り換え特典の一覧は格安SIMの乗り換えキャンペーン比較をご覧ください。
セールの価格と条件は2026年10月29日に確認したもので、在庫や期間で変わります。購入の前に、各社の最新の案内で端末だけの価格と値引きの条件を確認してください。






