光回線の工事は、電柱から家の中まで光ファイバーを引き込み、壁に光コンセントを付ける作業です。部屋に光コンセントがすでにあれば、担当者は来ずに機器をつなぐだけで済みます。無い場合は訪問工事になり、立ち会いが必要です。
NTT東日本・西日本の案内では、訪問工事はおよそ2時間です。申し込みから開通までは、ドコモ光の案内で2週間から1か月程度かかります。賃貸なら、申し込む前に管理会社か家主へ相談しておきましょう。
担当者が来るかどうかは部屋の光コンセントで決まる
NTT東日本は、工事を「派遣工事」と「無派遣工事」に分けています。光ファイバーが部屋まで来ていない、または光コンセントが無い家は派遣工事です。担当者が訪問し、本人か代理の人の立ち会いが必要になります。
光コンセントが付いていて、引き込みも済んでいれば無派遣工事です。フレッツ光から光コラボへの転用や、光コラボどうしの事業者変更も無派遣工事です。届いた機器を自分でつなぎ、設定すれば使えます。
光コンセントは、壁にある「光」や「光コンセントSC」と書かれた差し込み口です。内見や入居の日に、部屋の壁を見て探してください。光コンセントがあれば、工事の日程を待たずに済む場合があります。
訪問工事の当日に行われる作業
NTT東日本・西日本が公開している戸建ての工事の手順は、次のとおりです。集合住宅では、建物の共用部まで来ている光ファイバーを部屋まで延ばします。
- 近くの電柱から光ファイバーを家まで引き込む。
- 電話線の配管を通して室内に入れる。配管に空きが無ければエアコンのダクトを使い、それも使えなければ壁に約10mmの穴を空けることがある。
- 室内の壁に光コンセントを付け、ONU(光回線終端装置)とつなぐ。
- ONU、Wi-Fiルーター、パソコンやスマホの順に自分で接続し、設定する。
作業はおよそ2時間です。立ち会いの日を当日に取り消したり、訪問時に不在だったりすると、NTT東日本は9,350円以上を請求する場合があると案内しています。予定が変わりそうなら、前日までに日程を変更してください。
申し込みから開通までは2週間〜1か月が目安
ドコモ光の案内では、申込日が決まってから使えるまで、1ギガは2週間から1か月程度です。10ギガはおおむね1か月半かかります。設備の状況や繁忙期には、さらに延びる場合があります。
UR都市機構の賃貸向けの解説では、申し込みから開通まで1〜2か月かかるのが一般的としています。春の引っ越しシーズンは工事の予約が埋まりやすく、入居日に間に合わないこともあります。
建物によっては、工事の前に配線の経路を調べることもあります。NTT東日本の工事費の一覧には構内ルート調査(基本額14,300円)があり、通常の方法で通せない場合は配線ルート構築工事(開通工事と同じ日なら15,400円)が加わります。
4社の工事費と立ち会いの条件を公式ページで比べた
当編集部は2026年10月27日に、NTT東日本・NTT西日本・ドコモ光・auひかりの4社の公式ページで、戸建ての新規工事の費用と立ち会いの条件を確認しました。
| 項目 | NTT東日本 (フレッツ 光ネクスト) |
NTT西日本 (フレッツ光) |
ドコモ光 (タイプA・B) |
auひかり (ホーム1ギガ) |
|---|---|---|---|---|
| 訪問工事(屋内配線あり) | 22,000円 | 22,000円 | 28,600円 | 初期費用48,950円(工事費を含む・au one netの場合) |
| 訪問工事(屋内配線なし) | 11,660円 | 記載なし | 18,260円 | |
| 訪問なしの場合 | 3,300円 | 3,300円 | 3,300円 | 記載なし |
| 公式サイト以外から申し込んだ場合 | 1,100円高い | 1,100円高い | 記載なし | 記載なし |
| 土日休日の工事 | 3,300円を加算 | 3,300円を加算 | 記載なし | 記載なし |
| 分割払い | あり | あり(24回) | あり(12回・24回) | あり(23回) |
| 立ち会い | 本人か代理の人 | 本人か代理の人 | 設置場所などを決められる人 | 必要 |
※2026年10月27日時点、各社公式サイトにて確認。金額は税込です。NTT東日本・西日本は公式サイトから申し込んだ場合の金額で、ドコモ光は2026年6月1日以降の申し込みの金額です。
同じNTTの光ファイバーを使う光コラボでも、ドコモ光の訪問工事はフレッツ光より6,600円高くなっています。ドコモ光は新規工事料と同じ額のdポイントを24か月に分けて進呈する特典を用意していますが、進呈は利用開始月の7か月後の月から始まります。
2027年4月の申し込みからフレッツ光の工事費が上がる
NTT東日本・西日本は、2027年4月1日の申し込み分から工事費を改定します。公式サイトから申し込む戸建ての標準的な工事は、22,000円から27,500円になります。公式サイト以外からだと23,100円が28,600円です。
上がるのは基本工事費、屋内配線工事費、回線終端装置工事費の3つで、土日休日の加算も3,300円から4,400円になります。NTT西日本の案内では、2027年3月31日までに申し込んだ分は改定前の金額です。
工事費はどこで契約しても同じだと思われがちですが、上の表のとおり会社と申込先で変わります。工事費の無料や実質0円の特典も、ポイントで返す形や、途中で解約すると残りを受け取れない形があります。比べるときは、2年間の月額に工事費の残りを足した金額で見てください。
賃貸は先に管理会社か家主へ相談する
先に確認したいのは、建物に光回線の設備があるかどうかです。設備が無い建物で引き込み工事をすると、配管が使えない場合に壁へ穴を空けることがあります。UR都市機構の解説でも、賃貸は事前に貸主や管理会社へ相談して許可を得るよう案内しています。
集合住宅の工事では、建物の共用スペース(MDF室など)に入って作業します。NTT東日本は、施錠されている場合は管理会社か家主に工事日を伝えて、鍵を開ける手配を頼むよう案内しています。各部屋までの配管も、管理組合やオーナーが用意するものです。
退去するときの扱いも、工事の前に聞いておきましょう。auひかりは、引き込んだ設備の撤去を希望すると31,680円の撤去工事費がかかります。NTT東日本も、訪問を伴う撤去工事は戸建てで13,200円、集合住宅で11,000円です(公式サイトから解約した場合)。
建物の配線方式によって使える速度の上限も変わります。仕組みは光回線とは何かを解説した記事で紹介しています。
「光回線が使える」と聞いた物件で起きたこと
当編集部が確認したところ、次のような体験談がありました。
- 不動産会社から光回線が使える物件だと説明されて契約したが、回線会社に工事を頼むと現地調査が要ると言われた。築年数の古い建物で、部屋ごとに配管を調べる必要があったため。調査の結果は引き込めたものの、管理会社とのやり取りも重なり、使えるようになるまでかなり待つことになった。
建物や時期で結果は変わるので、あくまで1人の例です。物件の説明だけで判断せず、住所を伝えて回線会社に直接聞くのが確実です。
引っ越し日から逆算する申し込みの順番
工事のある光回線は、入居日の1か月半ほど前から動くと間に合いやすくなります。手順は次のとおりです。
- NTT東日本・西日本の提供エリア検索に新居の住所を入れ、建物の設備と配線方式を調べる。
- 賃貸なら、管理会社か家主に工事の可否、共用部の鍵、退去時の撤去の要否を確認する。
- 回線会社を決めて申し込み、立ち会える日を工事日に指定する。土日は加算がある会社もある。
- 開通までの間は、スマホのテザリングや工事のいらない回線でつなぐ。
工事なしで使える回線の料金は、ホームルーターの比較で紹介しています。光回線どうしの料金とプロバイダーの違いは、光回線のプロバイダ比較の記事が参考になります。
参考:NTT西日本 各種サービスに関する工事費の改定について/NTT東日本 各種サービスに関する工事費などの改定/UR都市機構 賃貸に光回線を導入する方法
工事費と開通までの期間は2026年10月27日時点の内容です。申し込む前に、各社の最新の案内で工事の条件と費用を確認してください。






