60歳以上のかけ放題割引は、多くの会社で24時間かけ放題のオプション料金が月1,100円ほど下がる仕組みです。ただし割引の対象になるプラン、年齢を見る人(契約者か使う人か)、申し込みが要るかどうかは会社ごとに違います。
ドコモのかけ放題は、2026年12月1日に始まるドコモ mini2で60歳以上の割引が付き、月1,980円のオプションが月990円になります。料金だけで見ると、年齢の割引がない格安SIMのほうが安く済む組み合わせもあります。
割引が付くのはかけ放題のオプション料金
60歳以上の割引の多くは、基本料ではなく通話オプションの料金を下げるものです。月のデータ料金はほかの年代と同じで、24時間かけ放題を付けたときだけ差が出ます。
そのため、電話をあまりかけない人は割引を受けても月額はほとんど変わりません。1回5分や10分の電話で足りる人は、かけ放題の時間が短い安いオプションや、通話込みのプランも候補に入ります。
例外はauです。60歳以上だけが入れるシニアバリュープランがあり、1回5分以内の国内通話が無料になる料金が月額に含まれています。
ドコモが10月1日に始めたドコモ MAX 60歳以上割は、ドコモ MAXの月額を最大3か月下げるもので、かけ放題の割引とは別です。4か月目からは通常の料金に戻ります。
7社の60歳以上向け割引を2026年10月31日に横断確認した
当編集部では、2026年10月31日に大手3社・サブブランド2社・楽天モバイル・イオンモバイルの計7社の公式サイトを開き、60歳以上向けの通話の割引を同じ項目で比べました。
| 会社 | 割引の中身 | 年齢を見る人 | 申し込み | 対象プランなどの条件 |
|---|---|---|---|---|
| ドコモ | かけ放題オプション 1,980円→990円(2026年12月1日から) | 利用者 | 新しくかけ放題を付けると自動。加入後に60歳になった人は申し込み要 | ドコモ mini2のみ |
| au | シニアバリュープラン(5GB・1回5分以内の通話無料込み)に通話定額2を月1,100円で追加 | 申し込み時点の年齢(利用者登録があれば利用者) | プランの申し込み | 法人契約は対象外 |
| ソフトバンク | 定額オプション+ 1,980円→880円 | 使用者 | 申し込み要 | スマホデビュープラン+などのデータプランのみ。ケータイからの機種変更・乗り換えが条件 |
| ワイモバイル | スーパーだれとでも定額+ 1,980円→880円(シンプル3 Lは1,100円→0円) | 使用者 | 申し込み要 | 個人契約・シンプル3/2/S・M・L |
| UQ mobile | 通話放題 1,980円→880円とメールサービス無料 | 利用者 | 通話オプションの申し込み時に60歳以上。加入後に60歳になった人は手続き要 | いま申し込めるのはトクトクプラン2のみ |
| イオンモバイル | イオンでんわフルかけ放題 1,650円→1,210円 | 契約者本人 | 不要(60歳の誕生月から自動) | 使う人が60歳以上でも契約者が60歳未満なら対象外 |
| 楽天モバイル | 毎月110ポイント還元。15分かけ放題を含むオプションパック(1,980円)は880ポイント還元 | 契約者本人(65歳以上) | 契約者本人の楽天IDでエントリー | Rakuten最強プラン |
※2026年10月31日に各社の公式サイトで確認。金額は税込み。ドコモは2026年9月25日の報道発表の内容で、提供は12月1日からです。
条件の原文は、ドコモの報道発表、ワイモバイルの60歳以上 通話ずーっと割引キャンペーン、UQ mobileの60歳以上通話割の各ページで読めます。
同じ「60歳以上」でも、楽天モバイルだけは65歳以上が対象で、割引ではなくポイント還元です。ポイントは条件を満たした月の翌々月末に付くため、支払う金額そのものは下がりません。
親の回線を子の名義で契約していると対象外になる会社がある
家族のスマホ代をまとめて払うために、親が使う回線を子の名義で契約することがあります。この場合、年齢を誰で判定するかで割引が付くかどうかが変わります。
ワイモバイル・ソフトバンク・UQ mobile・ドコモは、使う人(使用者・利用者)として登録した人の年齢を見ます。名義が子でも、親を使用者として登録し、年齢の分かる書類を出せば対象です。
一方、イオンモバイルは契約者本人が60歳以上であることが条件で、使う人が親でも契約者が子なら値引きは付きません。楽天モバイルも、65歳以上の契約者本人の楽天IDでエントリーしないとポイントが付きません。
名義を変えると、ほかの家族割引や支払い方法にも影響することがあります。名義を変える前に、今の契約で使用者の登録を親にできるかを会社に聞いてください。
60歳になっても自動では安くならない
割引の多くは申し込みが必要です。ワイモバイルとソフトバンクはキャンペーンへの申し込みが条件で、すでにかけ放題に入っていても、申し込むまでは通常の料金のままです。
UQ mobileは、60歳になる前から通話放題に入っていた人は60歳になった後に手続きが要ります。ドコモ mini2も、かけ放題に入った後で60歳になった人は別に申し込む必要があります。自動で値引きされるのは、7社の中ではイオンモバイルだけでした。
割引が始まる時期も会社で違います。UQ mobileはプランやオプションを変えて条件を満たした場合は翌月から、ソフトバンクも申し込みの翌月からです。手続きが1か月遅れると、割引の始まりも1か月遅れます。
かけ放題込みの月額を当編集部で試算した
60歳以上の割引を受けて24時間かけ放題を付けた場合の月額を、上の表の会社で計算しました。データは各社で年齢割引が使ういちばん小さいプランにそろえ、家族割・光回線とのセット割・カード払いの割引は入れていません。
| 会社とプラン | データ量 | 月額の計算 | 月額 | 12か月の合計 |
|---|---|---|---|---|
| ソフトバンク スマホデビュープラン+ ライト(2〜13か月目) | 4GB | 1,078円+880円 | 1,958円 | 23,496円 |
| 同(14か月目以降) | 4GB | 2,596円+880円 | 3,476円 | 41,712円 |
| イオンモバイル 音声プラン | 5GB | 2,508円+1,210円 | 3,718円 | 44,616円 |
| UQ mobile トクトクプラン2(5GB以下の月) | 5GB | 2,948円+880円 | 3,828円 | 45,936円 |
| ワイモバイル シンプル3 S | 5GB | 3,278円+880円 | 4,158円 | 49,896円 |
| ドコモ mini2(12月1日から) | 6GB | 3,278円+990円 | 4,268円 | 51,216円 |
| au シニアバリュープラン | 5GB | 4,048円+1,100円 | 5,148円 | 61,776円 |
※当編集部の試算。2026年10月31日に公式サイトで確認した税込みの料金で計算(ワイモバイルの基本料は10月25日の確認)。端末代・事務手数料・通話オプションの対象外の通話料は含めていません。
いちばん安いソフトバンクのプランは、いまケータイを使っている人がスマホに替えるときだけ選べます。すでにスマホを使っている人は、この行を除いて比べてください。
auは月額が高く見えますが、迷惑電話の対策などのオプション(電話きほんパック(V))が無料で付く分も含まれています。安さだけでなく、付いてくるサービスを使うかどうかでも差が変わります。
年齢の割引がなくても安い格安SIMがある
60歳以上の割引があるほうが安い、とは限りません。年齢に関係なく同じ料金の格安SIMにも、24時間かけ放題を付けられる会社があります。
当編集部が10月25日に確認した料金で同じ計算をすると、IIJmioは5ギガプラン950円にかけ放題+1,400円で月2,350円です。日本通信SIMは20GBの合理的みんなのプラン1,390円に通話かけ放題1,600円で月2,990円になります。
どちらも上の表のどの会社より安い金額です。その代わり、手続きの多くはWebで自分で行います。店舗で相談しながら契約したい人には、店舗のあるサブブランドや大手3社が向いています。
楽天モバイルは、専用アプリのRakuten Linkから発信すれば年齢に関係なく国内通話が無料です。標準の電話アプリを使い続けたい人は、通話料がかかる点をRakuten Linkが無料になる条件の記事で確認してください。
割引を使う人の体験談
当編集部が確認したところ、次のような体験談がありました。
- 使う人をシニアの家族にしてワイモバイルのかけ放題を割引価格で使ってきたが、最近は電話をかける回数が減ったので、通常の通話料に戻すかどうか考えている
- ソフトバンクのケータイ向けのプランで長くらくらくホンを使ってきた親に、子が使い終えたiPhoneを渡して機種変更させたいが、今の割引付きのプランを続けられるのか分からず迷っている
1つ目のように、かけ放題を外すと割引も外れる会社があります。ワイモバイルの案内では、2023年4月12日以降に申し込んだ人はオプションを外した時点で割引が終わります。外す前に、付け直したときにまた割引を受けられるかを確認してください。
2つ目のケースで今の割引を続けられるかは、契約中のプランの条件しだいです。スマホデビュープラン+は、ケータイからスマホに替えるときの機種変更・乗り換えが加入の条件になっています。
通話の長さと使う人から選ぶ順番
先に確認したいのは、1回の電話がどのくらいの長さかです。病院や役所への短い電話が中心なら、24時間かけ放題でなく5分や10分のかけ放題で足ります。
- 直近3か月の通話明細で、10分を超える電話が月に何回あるかを数える
- 長い電話が多ければ24時間かけ放題、少なければ5分・10分のかけ放題か通話込みのプランにする
- 使う人と契約者を確認し、年齢を見る人がどちらの会社かを表で調べる
- 候補の会社で、年齢の割引を入れた12か月の合計を計算する
- 店舗で手続きしたいか、Webで済ませられるかを家族で決めてから申し込む
5分・10分のかけ放題を含む各社の通話オプションは、格安SIMのかけ放題の比較で料金をそろえて紹介しています。ワイモバイルとUQ mobileの通話込みプランの違いは、ワイモバイルのかけ放題とUQ・格安SIMの比較をご覧ください。
料金・割引の条件は記載時点の内容です。年齢の割引は終了日が決まっていないものが多いため、契約の前に、各社の最新の案内で対象プランと申し込み方法を確認してください。






