ホームルーターとは、スマホと同じ携帯電話の電波(4G・5G)を受けて、家の中でWi-Fiを使えるようにする機器です。光回線のような開通工事はなく、コンセントに挿せば使えます。
ただし、外へ持ち出して使えるとは限りません。2026年11月4日時点で主な5社を比べると、登録した住所の外でも使えるのはUQ WiMAXだけです。ほかの4社は登録した住所でしか使えず、引っ越すときは住所の変更手続きが必要です。
スマホと同じ電波を受け、家の中でWi-Fiに変える
ホームルーターの中には、スマホと同じようにSIMカードが入っています。近くの基地局と4G・5Gでつながり、その電波を家の中のWi-Fiや有線LANに変えて、パソコンやテレビをネットにつなぎます。
1台で多くの機器をつなげる点は、光回線のルーターと変わりません。ドコモのhome 5G(HR02)は、Wi-Fiで64台、有線LANで2台まで同時に接続できます。
電波で届く回線なので、置く場所で速さが変わります。ドコモのよくある質問では、5GはLTEより建物の中に届きにくいと説明しています。5Gのエリア内でも、LTEでつながる場合があります。つながりにくいときは、窓際に置き直してください。
光回線との違いは線を引くかどうか、モバイルルーターとの違いは持ち出せるかどうか
家でネットを使う方法には、ほかに光回線とモバイルルーター(ポケット型Wi-Fi)があります。主な違いは次のとおりです。
| 種類 | 家までの回線 | 開通工事 | 家の外への持ち出し |
|---|---|---|---|
| ホームルーター | 携帯電話の電波 | 不要 | 多くは登録した住所だけで利用できる |
| 光回線 | 光ファイバー | 建物の設備しだいで必要 | できない |
| モバイルルーター | 携帯電話の電波 | 不要 | できる(電池で動く) |
光回線は家の中まで線を引き込むので、周りの電波の混み具合に左右されません。光回線の仕組みと、工事が必要かどうかは、「光回線とは」の記事で解説しています。
「データ量無制限」でも、速度が落ちる条件がある
ホームルーターの料金プランは、データ量に上限がないものが中心です。ただし、無制限は「いつでも同じ速さで使える」という意味ではありません。各社の案内には、次のような条件が書かれています。
- ドコモ home 5G:利用が集中する時間帯に、特定のエリアで通信が遅くなることがある。当日を含む直近3日間のデータ利用量が特に多い人は、ほかの人より遅くなることがある
- auホームルーター 5G・UQ WiMAX:一定期間内に大量のデータ通信をすると、混雑する時間帯に速度が制限されることがある
- SoftBank Air:利用が集中する時間帯は、通信速度が制限されることがある
夜に家族が同時に動画を見る家庭や、大きなファイルを毎日やり取りする人は、速度の制限を受けやすくなります。速さの安定を重視するなら、光回線のほうが向いています。
5社の使える場所と、引っ越しの手続き
ホームルーターを選ぶときは、使える場所の決まりも確認してください。2026年11月4日時点で、5社の公式ページとよくある質問に書かれた条件は次のとおりです。
| サービス | 使える場所 | 引っ越しの手続き | 手続きの時期と回数 |
|---|---|---|---|
| ドコモ home 5G | 登録した設置場所の住所だけ | My docomoで設置場所の住所を変更(home 5G専用のdアカウントを使う) | 引っ越し先に着いてから手続き。事前の予約はできない。変更は月1回まで |
| auホームルーター 5G | 契約住所だけ | 契約住所を新しい住所に変更する | 新居で使う前に変更する |
| SoftBank Air | 登録住所だけ(出張先・旅行先・入院先も不可) | My SoftBankかショップで登録住所を変更 | 設置場所を変える前に手続き |
| Rakuten Turbo | 登録した設置先住所だけ | my 楽天モバイルで設置先住所を変更 | 変更が終わってから新居で電源を入れる。前回の変更から30日以内は変更できない |
| UQ WiMAX(Speed Wi-Fi HOME 5G L13) | 契約住所以外でも使える | 工事・住所変更は不要 | なし |
出典はドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイル、UQ WiMAXの各ページです。
住所の変更を引っ越しの後にするのは、ドコモだけです。ソフトバンク・au・楽天モバイルは、新居で使い始める前に変更が必要です。引っ越しの予定が決まったら、契約している会社の手続きの時期を先に確かめてください。
月額と端末代を含めた5社の比べ方は、ホームルーターの比較の記事で紹介しています。
住所を変えないまま新居で使うと、通信が止まることがある
工事はいらなくても、住所の届け出はいらないとは限りません。ソフトバンクは、登録住所の外での利用を確認すると、通知したうえでSoftBank Airを止めると案内しています。Rakuten Turboも、設置先住所と違う場所で電源を入れると使えなくなります。
当編集部が確認したところ、次のような体験談がありました。
- 住所を変えないまま新居で使ってはいけないと知らずに、ホームルーターを使い続けていた人がいました。後から気づいて、罰則があるのか、住所を変えれば使い続けられるのかを心配していました。
- 引っ越し後に住所の変更をしようとしたものの、home 5G用のIDも、契約時の電話番号も分からなくなっていた人がいました。アカウントを作り直しても契約が表示されず、手続きできずに困っていました。
これらは個人の体験で、時期や契約によって状況は異なります。ドコモの案内では、home 5G専用のdアカウントは契約時の「dアカウント通知書」で確認できます。分からないときは、ドコモのインフォメーションセンターかドコモショップで手続きできます。
通知書は引っ越しの荷物に紛れないよう、早めに取り分けておくと安心です。
新居で電波が届かなかったときの扱いも確認しておきましょう。ソフトバンクは、引っ越し後8日以内に「つながらない」と申し出て、それが認められれば、解除料なしで解約できるとしています。
ホームルーターが向く人、光回線が向く人
ホームルーターが向いているかどうかは、住まいと使い方で決まります。次の順に考えると、候補を絞れます。
- 今の住まいで光回線の工事ができるかを確認する。賃貸で工事の許可が出ないなら、ホームルーターを第一に考える
- 夜に同時に動画を見る機器が何台あるかを数える。台数が多く、速さの安定を重視するなら光回線を優先する
- 引っ越しの予定があるか、実家や出張先でも使いたいかを考える。持ち出したいならUQ WiMAXかモバイルルーター、持ち出さないならほかの4社も候補になる
- 置きたい部屋が5Gのエリアか、窓際に置けるかを確認する
1〜2人暮らしで、工事をせずにすぐ使い始めたい人には、ホームルーターは使いやすい方法です。WiMAXの会社ごとの違いは、「WiMAXプロバイダー比較」の記事をご覧ください。
使える場所と手続きの条件は2026年11月4日時点の内容です。申し込みや引っ越しの前に、各社の最新の案内で条件を確認してください。






